入れ歯のサプライズ ミラクルデンチャー

ミラクルデンチャー

ミラクルデンチャー

皆様、お元気ですか?

私は5月12日にミラクルデンチャーの講習で大阪へ。

5月26日に第3回床矯正全国大会の開催のため東京へ出張してきて多忙な日々を過ごしておりました。

まず、ミラクルデンチャーの講習についてお話ししたいと思います。

皆様、ミラクルデンチャーはもうご存じですか?

入れ歯には総入れ歯と、部分入れ歯の2種類あります。

総入れ歯は自分の歯がすべて残っておらず、ひっかける歯がないすべて人工の歯で作った入れ歯で、入れ歯が顎の粘膜に吸盤のように吸いついて使う入れ歯です。

これに対し部分入れ歯は自分の歯が少なくとも1本以上残っていてそこに金具などひっかけて取り外して使うものです。

ミラクルデンチャーは後者の部分入れ歯で1本でも歯が残っていれば作ることができます。

ほかの部分入れ歯と決定的に違うことは、部分入れ歯は入れ歯を外れないように維持するために固定源として歯の欠損部の隣の歯またはひっかけるのに有利な歯を選んでクラスプという維持装置で歯をつかんで入れ歯を動かなくします。そのため入れ歯をひっかけるのに使われた歯はその負担のために歯の動揺が始まったりやがて痛んでくることが多々あります。合っていない不安定な入れ歯を入れてしまうとこれが加速します。ですので咬合の安定や入れ歯の設計に予後が大きく左右されます。しかしどんなにピッタリな入れ歯を作っても、その構造上どうしてもばねをかける歯(鈎歯)に入れ歯を取り外すときに負担をかけてしまいます。上からいれるのでばねが膨らんで歯の最大豊隆部(歯の一番膨らんでいるところ)を通り越してそれより細いところにばねが縮んで入り込むことによって維持力を発揮します。これは仕方のないことです。これを解消するために以前私が習いに行った歯科医院ではドアノブのように入れ歯のばね構造と鈎歯を加工してドアノブのようにレバーを引くことで入れ歯を取り外しできるようにしていましたが、何でもない歯を削って加工して高価な冠を入れなくてはならず、維持装置も細密なので非常に高いお金がかかってしまいます。いずれにしても鈎歯を上からつかんで維持するのは変わりません。

これに対し、ミラクルデンチャーとは入れ歯を維持する歯を加工することはほとんどなく、そのままの状態で作ることができます。

ミラクルデンチャーは歯の上から入れるのではなくて歯の横からというか歯の最大豊隆部を避けてその下から入れていきます。そのため、取り外しで歯に余計な負担をかけず、動揺をきたしている歯にも維持装置(ミラクルフィット)をかけることができ、歯の根元からガッチリつかんで支えるのでグラグラの歯を守る働きもあります。

ミラクルデンチャーのポスター

ミラクルフィットのポスター

保険の入れ歯は、保険で決められた金属のバネを使って設計するのでほぼ決まった設計になります。また、バネが金属なので見た目に問題があります。金属のバネが見えるとこの人は入れ歯をしているとすぐわかってしまいます。最近ではマグネットデンチャーという入れ歯が保険導入されました。どういうものかというと、入れ歯のばねにあたる部分の内面に磁石を入れます。患者さんの鈎歯の部分にはキーパーと呼ばれる金属の板を取り付けます。鈎歯になる歯に冠を立てる代わりに背の低い四角い金属板を歯の根に差し込みます。これで磁石の力で入れ歯を吸いつかせることができます。しかしこれは歯に加工をしなければならないので天然の歯のままでは作れません。それとキーパーの部分は磨きづらいので将来虫歯を作って鈎歯がダメになることが多いです。一番の問題点がキーパーの金属がCTやMRIに反応して検査に支障をきたすことが多い点です。ですので当院ではお勧めしない治療法となります。

自費の入れ歯では保険の縛りがないのでいろいろな設計ができます。大きく分けて2種類あります。一つ目はコーヌス義歯、ミリングデンチャーと呼ばれるもので、鈎歯となる歯に精密な加工をして入れ歯の維持装置に精密に機械的にかみ合わさせて入れ歯を残存歯の鈎歯に遊びがないほど高度に固定して安定させます。

 

 

このような加工をするととてもぴったりして良いのですが、鈎歯に動揺や冠の脱離や破損、虫歯、歯肉炎などのトラブルが起きてしまうと大変です。最悪入れ歯を入れることが出来なくなってしまいます。また精密な加工を必要としますので、材料代、技術料も高くなり入れ歯の値段がとても高くなります。歯に被せる冠の料金も含みますので少なくとも40万以上はしてしまいます。定期的な歯のお手入れやかみ合わせの調整が不可欠です。

もう一つは審美性を重視したノン・クラスプデンチャーです。

ノンクラスプデンチャーの写真

一番最後にこの方のミラクルデンチャーバージョンをお見せします

 

金属製のクラスプと呼ばれるばねの代わりに、樹脂製の透明またはピンク色のアームと呼ばれる維持装置を使います。このアームは金属のアームより弾力性があり、金属のばねだと届かない鈎歯の深くくびれたところまで入り込んでつかむことができます。従って歯になにか加工することなくそのまま使え、設計も保険より自由にできます。奥歯が3本無い症例でも片側だけの入れ歯を設計することも可能です。そのため以前は当クリニックでもよく使っていたのですが、アームが大きく分厚い、入れ歯が動きやすくものが挟まりやすい、劣化しやすいなどの欠点があり審美性重視で食事で使うには妥協してもらう事も多く耐久期間が短いため、あまり勧めないようになりました。

ミラクルデンチャーはこの審美性、耐久性、機能性、経済性の長所をすべて兼ね備えたその名の通りミラクルな入れ歯です。ほとんどが現在の残存歯に手を付けずそのままの状態から鍵(キー)にして押さえる歯とロックをかけて外れなくする歯(ロック)を決めてミラクルタッチという様々な構造パターンからキーとロックの構造を選択して設計いたします。ミラクルデンチャー唯一の問題として取り外し方が入れ歯の設計によって決められ、その通りでないと取り外しができません。従って練習して取り外し方を身につけなくてはなりません。

ミラクルデンチャーは講習を受けた歯科医院でしか取り扱うことができません。特許を取っているので、世界で唯一大阪のミラクラボでしか製作することができません。当院では昨年より講習を受けて取り扱いを始めました。札幌市西区では当院だけです。ミラクルデンチャーを選択された方のほとんどが満足されております。入れ歯が小さく、軽く、浮き上がりずらくしっかりとフィットします。見た目も気にならない。外し方のみ最初は苦労しますが調整や慣れることで問題なく使ってもらえてます。

ミラクルデンチャーは大阪で開業なされている中川 瑛雄先生が考案されたものでミラクル会員の会長として活動されております。今回中川先生直々にセミナーのお誘いを受け、大阪のミラクルラボでセミナーを受けてきました。私の隣の中央に写っている先生が考案者の中川先生です。

考案者の中川先生との写真

そこでの学びはたくさんのいろんなタイプのミラクルデンチャーに触れ、設計を知ることにありました。

複数の入れ歯の写真

全く常識では考えられないような設計、取り外し方があり驚きました。こうして頭が鍛えられ、より理想的なミラクルデンチャーを設計して取り入れていただけるようこれからも学んでいきますのでご期待ください。

 

 

 

ミラクルデンチャーは隣接歯を削らないインプラントと同様に鈎歯を削る必要もなく、インプラントのように外科手術も不要で残存歯を守る構造なのでとっても安心で受け入れ安い入れ歯です。料金も現在全ての症例を税抜¥250,000としており比較的お求めやすい価格となっております。欠損部のインプラントが受け入れられない方は是非ミラクルデンチャーをお勧めいたします。

最後にミラクルデンチャーを使用して満足していただいた患者の症例を少しだけご紹介いたします。

ミラクルデンチャーを使用して満足していただいた患者の写真

ミラクルデンチャーを使用して満足していただいた患者の写真

ミラクルデンチャーを使用して満足していただいた患者の写真

ミラクルデンチャーを使用して満足していただいた患者の写真