歯科の業務にはどんなものがあるの?

歯磨き指導する歯科衛生士

皆様こんにちは。立春も過ぎ、いよいよ春が待ち遠しくなってきましたね。札幌はまだまだ寒く、積雪も多いですが光はもう春のように力強く照らしています。もう少しの辛抱ですね!体に気を付けてまいりましょう。

さて、そろそろ卒業シーズンですが、今年歯科衛生士になられる予定の方は衛生士学校や実習先で歯科衛生士としての業務をしっかりと学んできていると思いますが、歯科衛生士として働くのを目前に何を期待しておられますか?
また、今年歯科衛生士学校に入学を検討している方は歯科衛生士の仕事に対して漠然としたイメージしかない方もいらっしゃると思いますが、今現在何を期待しておられますか?
私が思うところ、やはり患者さんとの近い距離感、親密さではないでしょうか。
歯科の仕事は悪いところを治すだけでなく、予防管理も重要な仕事です。今や歯科は虫歯や歯周病の治療だけでなく、審美や予防、アンチエイジングの領域まで幅広く手がけており、現場でこれらの業務を行っていくのは歯科医師だけでなく多くは歯科衛生士の役割になります。

歯科の業務

歯科の業務について、以下に具体的にご紹介します。

痛みの治療(虫歯、根の治療、抜歯、感染症の治療など)

歯科医院を受診するきっかけのNo.1です。歯の痛みは放置しても治りませんので皆さん必ずいらっしゃると思います。

ここでの業務は痛みの原因を取り除く治療が中心となるので歯科医師の出番となります。歯科衛生士は歯科医師のサポートに回り、必要な検査の補助をします。レントゲンのセッティングをしたり、口腔内写真をとったりしますが、一番重要なのはお話して患者さんの緊張をほぐして、患者さんが伝えたいことをしっかりと聞き取り、こちらの説明をわかりやすく伝え歯科治療に対し不安を取り除く役割です。

歯周病の治療

歯周病は成人の約80%の人がかかる病気と言われています。しかし、重症化しなければ痛くなることもないので歯の健康にあまり関心のない人にとっては放置されがちです。そのため、虫歯や、ほかの主訴で来院された際に歯茎の腫れや出血、歯の動揺、口腔内に歯石や汚れが多量についているのが確認されると歯周病が疑われ、レントゲン写真や歯周病検査で歯周病の存在が明らかになります。

ここからは歯科衛生士の出番となります。まず歯周病の怖さや付き合い方を知ってもらわなければなりません。歯周病は成人病で慢性疾患です。完治という考えは無く、現状維持や再発防止が治療の目的となります。患者さんに歯周病がもたらすさまざまな悪影響、放置するとどうなるか、原因や治療法、メンテナンスについて歯科衛生士にしっかり説明してもらいます。

補綴治療

歯がなくなったり、かぶせ物がダメになったり(かぶせ物が取れた場合もあり)、入れ歯が壊れたり合わなくなったりして噛むことに困った場合にも歯科医院を訪れるケースが多いです。これも治療は歯科医師が行いますが、歯型を採ったり、仮歯を作ったり、新たにできたかぶせ物を調整することも歯科衛生士が歯科医師に代わって行います。

もちろんかぶせ物の最終チェックや、歯にかぶせ物をセットするのは歯科医師が行います。かぶせ物を決めるときは歯科医師が立ち会うと決めづらい場合がたびたびあるので、できる限りかぶせ物のメリット、デメリットをお伝えするのにとどめ、詳しい説明は歯科衛生士を中心としたスタッフに任せるようにしております。

当院ではかぶせ物に対しては保険と保険外の違い、保険であれば適用できる部位や条件についてしっかり説明させております。保険外の場合はその特徴やその部位や用途に応じた最適な種類のかぶせ物を提案しじっくり検討してもらいよく理解して納得してもらったうえで決定いたします。こちらは押しつけにならないよう対等な関係で話し合うために歯科衛生士の役割が重要となっております。

また、かぶせ物を長期に良好な状態に保ためにお手入れの方法や定期健診を実施する提案も歯科衛生士を通じてさせていただいております。

歯の矯正

歯の矯正は当医院では子供の歯並びを気にして来院される方が多いです。もしくは定期健診のお子さんで、経過を見ている間に歯並びが改善しなくて矯正に移行したり、新患で歯並び以外の主訴で来院された方に歯並びについて現在の状況と理想的な歯並びについて説明し、関心を持った方が歯の矯正をしております。

前のブログにも触れましたが歯並びは見た目だけでなく機能障害を起こし、歯磨きがしづらく、虫歯や歯周病になりやすいことやかぶせ物を有利に入れるために必要ということ、子供に対しては口腔を成長させ、正しい口腔機能を獲得し、美しい歯並びや顔を作り上げることができることを歯科衛生士と協力して発信しております。

矯正は一般的なブラケット矯正の他、床拡大装置を利用した床矯正、世界最大のシェアを誇るアライン社の最先端のアライナー矯正(マウスピース矯正)を手がけております。歯科衛生士はブラケットをつけたり、アライナー矯正の印象やセッティングのお手伝いをしますが、一番の腕の見せ所は床矯正だと思います。床矯正は取り外しができるので気軽に治療できるのですが、その反面やる気がないと決められたとおりに装置を使用することができず治療が遅延してしまいます。患者さんである子供を励まし、やる気にさせ治療を進めて矯正を成功させ、かかわったすべての人を笑顔にさせるという大変やりがいのある分野です。

ホワイトニング

歯の審美的な改善は美容整形においても欠かせないものとなっております。歯のホワイトニングは成人の歯の矯正や自費のセラミック冠やジルコニア冠の美しさを際立たせるのに非常に有効な要素です。当院では非常に安全で効果のあるホワイトニングシステムを導入して好評を得ています。札幌市西区周辺では当院しか採用されていないホワイトニングです。こちらの施術は歯科衛生士が専任して行っております。きめ細かな対応で患者様から大変喜ばれております。

定期検診

こちらは歯科衛生士の最大の業務です。歯の健康を守り、体の健康も守り、健康寿命を伸ばすことにも貢献しています。虫歯や歯周病の発症や再発防止、ホワイトニングの維持、かぶせ物の管理とメンテナンスで長期にわたって維持していくことに欠かせないものです。歯科衛生士なしには成り立たないものです。当院では定期検診を快適に受けていただけるように定期検診専用のマッサージ機能付きのチェアにて、術者磨きの歯磨きも導入したシステムを採用しておりとてもやりがいのある仕事となっております。

訪問診療

こちらは歯科医師に付き添い、通院が困難になった患者のお宅へ訪問して治療を行います。主に歯科医師の補助ですが、口腔清掃も行い、時には単独で訪問し、歯科医師の指導の下口腔内を清掃したり定期的な管理も行い、誤嚥性肺炎の防止など健康を維持することに重要な役割を果たしています。
最後に患者さんと実際に触れあった感動的なエピソードをご紹介します。
初めての来院の患者さんで彼女はとても緊張している様子で、初対面の私たちに対して不安そうな表情をしておりました。私は彼女にリラックスしていただくために丁寧に説明して、質問にも親身に答えるように対応しました。診療が進むにつれて打ち解けていって、私たちとのコミュニケーションが円滑になりました。

特に歯のクリーニングの際には彼女の気にしていた歯の着色や歯垢がとれて美しい仕上がりにとても満足していただけました。治療が終了すると大きな笑顔とともに「ありがとう」と感謝の言葉をいただきました。その瞬間にうれしさと歯科衛生士の使命を果たせたという充実感で胸がいっぱいになりました。その後も患者さんは定期検診にも応じていただき、歯の健康に対する意識も高まり信頼関係が築けたことで、歯科衛生士としてのやりがいを感じることができました。患者さんの笑顔が最大の報酬です。このように歯科衛生士は患者さんとの距離が非常に近い職業でとてもやりがいのある仕事であることと思います。