ホワイトニングとはどのようなものかご存知ですか?

皆さま、いろいろありましたが今年も終わりですね。
ところで当歯科医院の取り組みなのですが、いろんな分野の勉強をして、新しい情報や、新しい技術を取り入れ、診療の幅を広げて還元して皆様のお役に立ちたいと思っております。
先日神戸の歯科医院より講師の先生方を札幌の当クリニックへお招きして、当院のスタッフを交えホワイトニングのセミナーを1日休診にして開催しました。

札幌市西区 ホワイトニング シリウス山の手歯科

皆さま、ホワイトニングとはどのようなものかご存知ですか?

たぶん歯を白くするというイメージですよね。
それでは歯が白くなるのはどういう現象でしょう。
実際にはホワイトニングとは歯そのものを白く漂白できる薬を用いて歯を白くする歯科医院でしか行えないブリーチングと歯の表面についた汚れを浮かせて除去して白く見せる広い意味でのホワイトニングに分けられます。
後者は歯科医院でないサロンでも行われていて、ポリリン酸という汚れを浮かせる薬を用いて歯の表面の汚れを取って輝かせ、もともとの歯の色を曇りなく再現して白く見せる方法です。
しかし、決して歯そのものの白さがアップしたわけではありません。それでも盛況に行われているようですね。

これに対し、歯科医院で行うホワイトニングは歯そのものを白くするブリーチング(漂白)です。
ブリーチングは薬剤が歯の内部に浸透するとエナメル質の内部にある色素を分解します。その機序によって歯が内部から白くなっていきます。
歯科で行うホワイトニング(ブリーチング)はさらに2つに分けられます。

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングです。

オフィスホワイトニングでは過酸化水素、ホームホワイトニングでは過酸化尿素を使います。オフィスホワイトニングは歯科医院内にて歯のクリーニングをして、薬剤(過酸化水素)を歯に塗布して光を照射してホワイトニングする方法。
もう一つのホームホワイトングは歯型を歯科医院で採りホワイトニング用のトレーを作り薬剤をお渡ししてお家で薬剤(過酸化尿素)を入れたトレーを装着して夜間使用して一定期間続けてもらう方法です。
今まではオフィスとホームどちらかか選んでもらったり、両方やるのを金額と効果を考えて決めていただいておりました。
しかし、このセミナーで学んだことはそもそも医学的に両方やらなければ十分な効果を得られないれないとういことでした。
オフィスホワイトニングは、歯科医院にて高濃度の専用の薬剤(過酸化水素)を歯に塗り、光照射器を使って光を当て歯の表層に薬剤を浸透させます。即効性がありすぐ色の段階が1,2段すぐ上がります。続いて行うホームホワイトニングで歯がより白くなるように加速させる効果もあります。ただし歯の深くまで浸透しないのでこれだけだと効果が不十分で後戻りも早いです。またこれ以上の白さを求めるのは困難なのと、濃度が高い薬剤なので歯以外のところが触れるとやけどするため歯科医院の中でなければできません。
一方ホームホワイトニングは歯の白さをさらに追及することができ、頑張れば求める白さがMAXまで到達しやすいです。欠点としては単独で行うと効果が遅いのと、一定期間は継続と努力が必要で途中であきらめると効果が半減することです。

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方の良いとこどりが両方組み合わせて行うデュアルホワイトニングです。
十分な白さを出すためには歯のエナメル質と象牙質の境目まで過酸化物を浸透させなければなりませんが、アメリカの研究データでは180時間かかると言われています。一般的な大人の睡眠時間を6時間とするとちょうど1ヶ月で薬剤の浸透に必要な時間をクリアすることができます。このくらいなら頑張ってみようと思いますよね。

もう一つ重要なのは光照射器の問題です。
これも様々なメーカーよりいろんなものが発売されておりますが、使用する薬剤に最も適した波長の光を当てないと効率がとても悪くなります。
当院で以前使用していた国内メーカーのオフィスホワイトニング材では、ハンドの照射器を用いて、上下前歯12本をホワイトニングするとなると、1本あたり1分照射を3回繰り返さなければなりませんでした。12x3=36分、約40分は照射が必要となります。
メーカー推奨の専用照射器を用いてまとめて光照射を行っても15分x3=45分の照射が推奨されています。長いですよね。
当院では、最適な波長域の光を照射できるホワイトニング専用照射器を取り寄せ5分x1回あるいは5分x2回の最長10分の短時間の照射時間で済むようになりました。
30分のアポイントで全て術式が終わります。
とっても気軽になりました。

もう一つの問題としてホワイトニング中は歯の表面に色素が付着しやすいので食事制限がありました。
ホワイトニング直後は歯の表面のペリクルがはがれて歯が一時的に外的な刺激から無防備になります。ペリクルとは歯の表面を覆っているたんぱく質の膜で、歯の表面を酸や歯面が傷つくことを保護する役目があります。それが失われると着色、汚れが付きやすく、酸性の強い飲食をすると歯の表面がザラザラになりさらに汚れが付きやすくなりしみるような症状が出やすいです。そのためホワイトニング時は食事制限をする必要がありました。
どういうものが制限されるかというと、着色しやすい飲み物として代表的なものが赤ワイン、コーヒーなどです。着色しやすい食べ物としてはカレーライスが有名です。いずれにしても飲食後に舌に色素が残る飲食は控えること勧め、酸が強いものも控えてもらっていました。
しかし、それでは安心して食生活を楽しめないですよね。せっかくのホワイトニングが辛いものになってしまいます。
このような食事制限を無くすため傷ついた歯のダメージを回復させ、歯の表面についた汚れを浮かして取り除いたり、歯の痛みやしみることを防ぐパッキングジェルの薬剤もご用意しました。これで安心して取り組めますね。
もう一つホワイトニングには問題があります。後戻りという問題です。歯の矯正でも注意していかなければならない問題です。
一度漂白した歯は、一生同じ白さを保てるわけではありません。
再度汚れや着色が付着したり、エナメル質が元の状態に徐々に戻ってしまい、歯の白さの後戻りはどうしても起こってしまいます。また、歯の表面に汚れや着色も付着していくので歯の白い輝きは3か月も経つとだんだん失われ暗くなっていきます。
そのため、定期的な歯のクリーニングと、歯の白さを保つための追加のホームホワイトニングの薬剤を渡しホームホワイトニングを追加していきます。

今回これをパッケージにして、最新会員制ホワイトニングシステムとしてスタートさせます。
この専用の機材、薬剤、システムを取り入れた札幌市西区では初めての導入となります!
また、ホームホワイトニングは歯を白くするばかりでなく、薬の効果で歯周病菌や虫歯原因菌に対する抗菌効果もあり、歯の表面に菌の張り付く場所として作られるバイオフィルムの形成も阻止するので、歯周病の抑制、歯周病治療の補助療法、虫歯の抑制、特に象牙質う蝕である根面う蝕予防の効果があります。
このように予防歯科としての効果を発揮いたしますので、当院では定期メンテナンスにも組み込んでいくことを進めていきます。
興味のある方はぜひご参加ください。
当院のホワイトニングはいいことづくめです。わからないことがございましたらお気軽にお問い合わせください。