札幌市西区山の手の歯医者「シリウス山の手歯科」院長の島貫です
前回の内容「歯のメンテナンス」の続きです。
天然の家(=健康な生活歯)が、寿命、病気、事故、火災、災害などで原型が失われると、人工的に再建しなければなりません。
長持ちする丈夫な家を建て直す必要があります。
その前に建てる場所である土地の地盤や土壌は大丈夫ですか?土台となる基礎はしっかりしていますか?
歯周病に侵されている状態だと地盤がゆるんでいる状態で、そのまま建築すると地盤沈下や土砂崩れが起きる危険性があります。重症だと土地改良や大掛かりな地盤改良の基礎工事が必要です。
基礎の問題は解決したとして、次に建築の問題に入ります。
皆様どんな家を建て直すのが希望ですか?保険で建てられる安価な家と自費の高級な家があります。
残念ながら安くて長持ちする家というのはなかなかありません。それぞれに特徴があります。
まず、保険の家ですが、材料は何を使うか、建築法はどうするか、実はもう決まっています。自由がなく、立てられる家が決まっています。建売住宅を買うようなものかもしれません。
保険はすべてが悪いわけではありません。国が国民全員が健康でいられるようにほぼすべての人が医療を受けられる素晴らしい制度です。しかし、口の中で使用する材料についてはあまりいいものは認められていません。特に使用する金属がそうです。こちらについては別の機会にお話しします。
保険でも、軽い虫歯や欠けてしまったところを修復するのは道路の穴埋めまたは外壁の補修など、悪くなったところの周りも少し削ってきれいな面を出して、CRという歯と同じ色の補修材料できれいに埋めることができます。
しかし、かぶせ物のような大きなものは、何かあると全部やり直しになってしまいます。
保険の材料は劣化しやすく、汚れがつきやすいです。耐久性や、きれいさという部分は限界があり、極端な話仮設住宅のようなもので長期の使用をもともと考慮されておりません。空調も効きずらく、断熱や気密性も悪いので、快適に住めず、建物も傷みやすいです。
壊れてしまったら、完全に取り壊して作り直す必要があります。また削るのでそのたびに残っているところにダメージを与えてしまいます。
対して自費の家は、材料、建築法を自由に選ぶことができます。材料の劣化が起こりずらいものばかりなので、しっかりお手入れや点検を続けていけば一生住み続ける(=使い続ける)ことができるものです。
材料もできるだけ金属でないほうが安心です。どんな金属でもアレルギーの反応を示す人がいて、質の悪い金属ほどその傾向が強くなります。シックハウス症候群のようなものです。
そのため、安心、安全なものの最高級はオールセラミックといって、金属を使用しない材料です。セラミックは最高級の外壁で、汚れもつかず、丈夫で変色しません。本当に本物と見分けがつかないくらいです。
どうですか?保険の仮設住宅、安い建売住宅と、オーダーメードの高品質な請負住宅どちらにしたいですか?
替えの効かないご自分の口の中です。一生後悔しない選択をお勧めします。
なお、痛くなくなったり困らなくなって治療を中断するということは、壊れたところを応急的にブルーシートで覆ったままの状態にすぎません。そのまま放置すると大変なことになることをお忘れなく