審美治療

歯の美しさと機能性の調和~審美歯科治療~

当院では審美歯科治療に力を入れています。

審美歯科とは、しっかり噛めることはもちろん、自然で美しい仕上がりが求められ、患者さんが満足して初めて成功したと言えるのではないでしょうか。

それぞれの患者さんが何を求めて審美歯科治療を行っているのかを医師が理解していなければ、たとえ技術的にも機能的にも成功したとしても失敗してしまいます。

そこで当院では、丁寧なカウンセリングにより、それぞれに合った治療法を提案していきます。

審美補綴歯科とは?

皆さんは「審美」という言葉の本当の意味をご存知ですか?

どちらかというと、「見た目の美しさ」といった美容的なイメージが先行しているかもしれません。

しかし、審美補綴歯科では、美しさだけでなく、健康や機能性も重視しています。

装飾的な美しさを追求するのではなく、美しさと機能性の調和を図り、真の美しさを手に入れることを目指す「総合歯科領域」なのです。

 

審美歯科の役割は、形態的な美しさ、色彩的な美しさ、機能的な美しさを調和させ、皆様の笑顔のためにQuality of Lifeの向上に貢献することです。

審美歯科では、入念な診査・診断の後、患者様ごとに最適な治療法を提案し、最大限の美しさを引き出し、健康的な口腔内環境の提供をサポートします。

「調和のとれた美しさ」を意識した歯科治療

審美性は調和に大きく左右されます。調和がとれていれば美しく感じますし、プロポーションが悪ければ美しくありません。

調和とプロポーションの概念は自然界でも共通しており、葉や花びら、さらには松ぼっくりなどがバランスよく配置されています。

このバランスを示す比率は約1.618:1であり、「黄金比」と呼ばれています。

歯科では、天然歯を正面から見たときに、前歯と犬歯の幅も当てはまると言われています。

そして、歯ぐきは反対側に対称となる曲線、歯の傾きや位置など、美しさのルールがあります。

 

歯だけでなく、唇との関係はどうなっているのか?

横顔とのバランスはどうなっているのか?

基準やルールを考慮しながら、トータルで口元をデザインすることを心がけています。

審美歯科で使用する材料

審美歯科では、天然歯のような白さと透明感が特徴のセラミック素材を用いて詰め物や被せ物を製作します。

このセラミック素材は、生体親和性や審美性に優れていますが、金属よりも弱いという問題があります。

これを補うために、被せ物(クラウン)の場合、内側には硬いコーピング材(金属、ジルコニアなど)を使用し、表面にはセラミックを焼き付けています。

セラミッククラウンはコーピングの種類によって分類されます。

 

それぞれに特徴があり、診査・診断の後、患者さんの要望を聞きながら最適な素材を選択していきます。

その際に適用する部位(前歯か奥歯か)、1本の歯なのか連結ブリッジなのか、どの程度の審美性が求められるのか、下地の歯の色の問題などを総合的に検討する必要があります。

これらの診断を間違えてしまうと、どんなに良い材料を使っても失敗してしまいます。

 

また、歯科材料は高価である必要はありません。

最適で最高の材料を診断した後、お伝えします。

カウンセリング後、患者様と一緒に最適な素材を選んでいきたいと考えています。

治療の流れ

治療前

丁寧なカウンセリングをさせていただき、歯の大きさや形、歯ぐきの色など、気になる部分を伺います。

どんなことでもお話ください。

検査・診断

レントゲン検査や歯の模型検査などの精査を行います。

いくつかの治療計画を提示させていただき、患者様に治療方法や仕上がりを選んでいただきます。

 

その後、術前検査で得られた資料から詳細な分析を行い、治療計画を立てます。

1本1本の歯の大きさや角度を詳しく調べ、咬合器を用いて咬合状態を検査し、問題点を抽出した上で、理想的な治療ゴールをシミュレーションします。

仮歯の装着

抜歯後すぐに、シミュレーションに沿って仮歯を装着します。

当院では、前歯の治療の際には必ず仮歯を入れます。

仮歯の調整は非常に繊細な処置が必要です。

歯と歯ぐきを丁寧に合わせないと、段差ができたり、汚れが溜まりやすくなったりします。それを防ぐために、拡大鏡を使って慎重に歯や歯茎に合わせていきます。

 

実際の治療では、歯ぐきを傷つけないように、専用の糸で歯と歯ぐきの境目を保護します。歯茎の内側まで丁寧に形を磨き、歯と歯茎の形が左右対称になるように調整していきます。

 

正確な形を作ることで、仮歯を正確に装着することができます。

痛みはありませんが、顕微鏡と高倍率の拡大鏡を使うので時間がかかり、繊細な技術と手間が必要です。

カラーマッチング

カラーマッチングのポイントは、天然歯の色を再現することです。

前歯の見える部分すべてを修復するわけではないので、残っている歯の色に合わせなければなりません。

色調や明るさが最も近い色見本ガイドを選び、その前後の明るさを参考にします。

基準となる色が決まれば、あとは患者さんの歯の色や透明感、表面の特徴を出すことで、美しい天然歯を再現することができます。

歯の先端は透明ですし、表面の凹凸も人によって違います。

そのため、どのように撮影するかも重要です。撮影角度によって光の反射が異なるため、上、下、横などさまざまな角度から撮影します。

 

審美治療の場合、このようなカラーや口元の写真だけでも何十枚もあります。

それに加えて、正確な歯の形や、患者さんが気に入った仮歯のコピーモデルを入手し、患者さんがセラミッククラウンを作りたいというイメージを担当の歯科技工士と丁寧に打ち合わせします。

最終調整

セラミックが白すぎて、嘘みたいになってしまうのではないかと心配される方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、現在の歯科医療では、その人が持っている歯の特徴を再現し、それぞれの表情を変えることで、自然な色に仕上げることができます。

このプロセスを踏むことで、美しいセラミッククラウンが出来上がります。

着用

自然な色に調整できれば、いよいよ装着です。

歯ぐきにしっかりとフィットしているか、外れずにしっかりと咬めているかを確認します。白くなりすぎず、周囲の歯との調和がとれていることをみてただきます。

ホワイトニングについて

天然歯(自分の歯)の見た目を白くする方法として、ホワイトニングという医療メニューがあります。

ホワイトニングは、歯に薬剤を浸透させて歯を漂白する方法で、歯を削らずに自然な白さを取り戻すことができます。

ホワイトニングには2つの種類があります。歯科医院で受ける「オフィスホワイトニング」と、自宅で行う「ホームホワイトニング」です。

オフィスホワイトニングはクリニックでその日のうちに完了しますが、白さを維持できる期間が短く、ホームホワイトニングは自宅でマウスピースを使って時間をかけて行いますが、白さを維持できる期間も 長くなります。

効果を最大限に発揮するための提案として、オフィスとホームの両方で使用するデュアルホワイトニングをお勧めしています。

 

セラミックの色と歯の色を合わせるために、治療の際にホワイトニングを提案することもあります。

もちろん、ホワイトニングのみのご相談も大歓迎ですので、まずはお気軽にご相談ください。