今年から取り組む歯科治療について

皆様、寒暖の差が大きく体調を崩しやすいですがお変わりありませんか?

今回は前回予告した、今年からの当医院の取り組んでいく予定のお話をします。

 

歯並びは気になるけど、前歯だけ少し治したいな。矯正したいけど時間と費用をあまりかけたくないな。という人はいらっしゃいませんか。

あるいは、矯正といえば、歯に金具をつけてそこに針金を金具に固定して矯正することをイメージして痛そうなのでやりたくないとあきらめていませんか?見栄えも気になりますよね。

もうかなりの人がご存知と思いますが、テクノロジーの進化でアライナー矯正という新しいスタイルの矯正法が普及しております。

簡単に説明しますと、取り外しできるアライナーという、透明なプラスチックのマウスピースを1~2週間ごとに決められた順番に新しいものに取り換えていって装着していくだけで歯の矯正が進んでいきます。矯正中も目立たず、食事の時や外しておきたいときに外せるのでお口の中のお手入れも簡単で、矯正装置が毎回新しくなるので清潔な状態を保っていきやすいです。

最大の特徴は、治療のゴール(歯並びの最終状態)をコンピューター上で再現して決めていくことができることです。したがって理想的な歯並びを細かいところまで追求して再現することが可能となりました。

代表的なアライナー矯正はいくつかのメーカーから出ていますが、代表的なのがアライン社のインビザラインではないでしょうか。これは世界で最も使われていて、症例が多くとても信頼性が高いものです。

しかし全体の歯を動かしていくのは費用、治療期間ともに多くかかりますので、お手軽とはいきません。

当院ではインビザラインの軽量版ともいえるインビザラインGOを採用しております。これは大臼歯を動かさない前歯の歯並び矯正専門の矯正法で治療期間が最長で6ヶ月と短く価格もインビザラインに比較するとかなり安くなっていますので治療受けやすいと思います。詳しくはまた別の機会でお話ししましょう。

 

次にホワイトニングです。

先月もお話ししましたが、当院では今年からホワイトニングを、新しい専用照射器、新しいオフィス並びにホームホワイトニングの薬剤を導入し、定期検診のプログラムにも組み込み後戻り防止にも対応するようにシステム化しました。

オフィスホワイトニングは光の照射時間を含め30分なのでお気軽にできます。その後ホームホワイトニングも行うデュアルホワイトニングです。就寝時6時間薬剤入りのマウスピースを装着し、約1か月で完了します。

色の後戻りをしたら、追加の薬剤をお渡しして再度のホームホワイトニングをしていくシステムです。こちらも安心してお気軽に受けられます。

 

次に力のコントロールの治療です。以前のブログでも申し上げておりましたが。こちらは厄介な問題です。強い力で噛むことに慣れてしまっているとなかなかコントロールできません。

今までは対症療法として型を採って上あごにスプリントというプラスチックで作ったマウスピースを入れて噛み合わせがすべての歯に均等に当たるように調整することで歯にかかる負担から歯を守るようにしていましたが、異物を入れるので効果を感じられない方には受け入れずらいものでした。

そのため、暗示療法も併用しておりましたが、患者さん自らの努力が無ければ成功しないものでした。

 

それに対し、美容整形の分野で行われているボトックス療法というものがあります。

これは筋肉の働きを抑えたい場所に注射をして筋肉の作用を抑えるボトックス注射を行う療法です。

ボトックス注射の主成分であるボツリヌストキシンは神経の伝達物質であるアセチ ルコリンの放出を抑制し、筋肉を一時的に麻痺させる特徴があります。美容整形では表情しわの解消、発達した顔のエラや、ふくらはぎの筋肉をやせさせるために使われます。歯科の分野ではこの働きを利用して咬筋の作用を弱め、かみしめる力を減弱させます。このため、夜間に食いしばり用のスプリントを装着しなくても同じ効果が期待できます。とっても楽ですよね。スプリントの違和感で使用をあきらめていた方には朗報です。ただし効果が半年くらいで切れてしまうので、持続させるには再度のボトックス注射が必要になります。注射は極細の注射針を使うので痛みはほとんど感じないのでご安心を。こちらも今年導入する予定です。

 

次に新しい歯周病治療です。歯周病治療は保険治療が基本です。

保険治療では、歯周ポケットという歯の周りの歯茎の深さの検査をして歯周病の進行状態を調べます。それから歯についた歯茎より上の汚れや歯石を取り(スケーリング)、つぎに再度歯周組織検査をして4mm以上の深い歯周ポケットの中の歯茎の中の歯根面に付着した縁下歯石という悪性の歯石の除去や汚染された歯根面を専用の器具で滑沢に掻把してきれいにしていきます。浴槽の掃除や黒カビがこびりついた壁面の掃除のようなものです。(SRP)

軽度の歯周病はこれで健康な状態になり、メンテナンスに入ります。重度の歯周病ではそれだけでは治らず再度にわたるSRPを行ったり、歯茎を切開して外科的な患部の掻把も行います(歯周外科)。ここまでくると治療期間が長くなり、患者さんの負担も大きくなります。しかも毎日しっかり磨いてお手入れしていかないとまた再発してしまいます。

歯周病は細菌の感染症です。いかに原因菌を減らして細菌の活動を抑えるかが重要です。上記の治療では機械的に汚染されたところを取り除き、細菌が住みにくくなる環境にすることが中心となります。機械的な除去が中心なので、細菌をゼロにすることが出来ませんでした。

それに対して歯周内科という治療法があります。これは歯周ポケットの中の細菌を採取して位相差顕微鏡やPCR検査をして細菌の種類や数を検査して原因菌を特定し、その菌に効く薬を内服してその細菌をゼロにする治療法です。歯周病菌の中には特に歯周病を悪化させる悪玉菌がおり、それが検出されたらそれを薬で直接たたくことで歯周病が治っていく治療法です。

外科に対し内科的な手法で治療していくので外科的侵襲が少なく痛い思いをすることが減り、治療期間の短縮も期待できます。

これも修得して準備ができましたら導入していく予定です。

 

最後に新しい入れ歯についてです。

いままで入れ歯について当院で提供しているものは保険の義歯を始め、自費の義歯として金属床義歯、ノンクラスプデンチャー(ナチュラルデンチャー)などを提供してまいりました。快適に使えるよう工夫していますが、残っている歯の条件ではなかなか満足がいただけない場合がございました。

一番には入れ歯が大きすぎると言われること。これは入れ歯とういものが歯がない部分の咬合力を幅広く受け止めて顎堤に力を分散させて安定するという性質を持つので、歯の欠損部が大きくなるとしょうがない部分があります。

また、入れ歯が動く、痛くてよく噛めないという問題もあります。入れ歯は完全に口の中で固定されていないので動きやすいことがあります。動かないようにばねをきつくしすぎると入れ歯を支えている歯が取り外す際に痛んだり、入れ歯が入らなくなってしまいます。そのため、入れ歯を支える歯を大きく削って形を変えたり、被せたりして入れ歯の金具がうまくはまるようにしなければなりませんでした。

今回導入を考える入れ歯は今までの入れ歯よりかなり小さく作ることができ、歯に固定する部分が小さく目立たないので入れ歯と分かりにくく、従来だと入れ歯で覆わなければならないところも開放できるのでとても快適になります。

さらに歯にしっかりとくっつけるので動きずらく、食べたときの痛みからの開放、物が入って挟まるという欠点も解消できる仕上がりとなります。当院で提供が可能となりましたら詳しくご紹介いたしますので、今しばらくお待ちください。