歯の痛みの原因

札幌市西区山の手の歯医者「シリウス山の手歯科」院長の島貫です。

ここ暫く矯正の記事が続きましたがいかがだったでしょうか。
おかげさまで矯正を新たに始める方が増えてきました。
矯正を始めて歯が動いてきて、整ってくると皆さん感動して笑顔になります。
どうぞ歯並びでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

 

さて、最近の当院の患者さんの受診の傾向ですが、コロナが流行りだして定期検診にしばらく来なかった患者さんがワクチン接種後に来院したり、我慢できなくなり検診を受けにいらっしゃる方を見受けます。
なにか症状の無い場合、しっかりセルフケアを意識して通院できない分気を付けていらしていた方が多いので、大事に至っておりませんでした。

ただし、かぶせ物、詰め物が取れた、噛むと痛い、歯がぐらぐらする、しみるなどのトラブル、症状を伴っている場合、またはそれが主訴で来院された方は要注意でした。

なぜなら、それには力が関係しているからです。

まず、歯にかかった力は出来るだけ歯根の方向へまっすぐかかるのが理想です。歯はその方向への力の抵抗力を最大に発揮するからです。
それがかみ合わせが悪かったり、歯ぎしりをすると、歯をまっすぐに押す力以外に横に動かす力が働いてしまいます。これが続くと上記の症状が出現する原因となります。

 

さらに食事の時必要以上に力をこめて噛む癖があると歯を痛めてしまいます。歯周病や深い虫歯で強くない歯に強い力がかかると、歯周病では歯周組織がダメージを受け歯茎が腫れて痛んだり、骨吸収が急激に進行してしまうことがあります。

歯にかかる強い力によりかぶせ物や詰め物がはがれてしまったり、歯が欠けたり,歯周病の急性症状が出るような方は要注意で、定期的な観察と力のコントロールの管理が欠かせません。
歯がしみる場合はそれがいつもなのか時々なのか、だんだん消えて行くようなのか、だんだん悪くなるようなのか確認してください。

いつも冷たいものを取った時や歯磨きしたときにいつも同じ場所がしみるようだと、しみるスポットができているので、薬を塗ったり,歯の根元がかけてしみるのであれば詰め物をして治すことができます。

 

歯にかかる負荷が原因であれば噛み合わせの調整が必要です。歯茎も大きく腫れるようなら、原因があり放置すると治りにくくなりますので、必ず受診してください。
さらに歯が動いてきたり、咬むと違和感がある場合、歯にひびがはいったり、折れている場合があり、放置するとさらに深刻な状況になるます。詰めものや、被せものが取れたり、浮いてきている場合も虫歯の進行や歯の破折を引き起こすので早く受診してください。

歯茎の表面の腫れなど歯ブラシで改善できること以外は、黙っていても良くなりません。定期検診の予定の方も、上記のようなことがございましたら、予定を繰り上げてお越しください。

 

かぶせ物が取れる原因や土台が壊れたり、歯が割れたりする原因は、第一に保険の銀歯を使うことによる原因が考えられます。保険の銀歯は保険で認められたものですが、腐食や溶解現象を起こし、銀歯の周りに隙間ができて虫歯菌が入り込み虫歯を作ってセメントがはがれて脱離します。
保険で認められているからと言って安心、安全ではありません。

第二に過剰な咬合力や、有害な方向の力がかかるとかぶせ物が浮き上がってしまいます。つまようじを使ったり、デンタルフロスで修復物をひっかけてしまうと取れることがあるのでご注意願います。

第三に虫歯が深かった歯や、冠の高さが不足している歯もかぶせ物の維持が不足して取れやすくなります。この場合かみ合う対顎の歯を落として隙間を確保する必要があります。

第四に歯の神経を取った処置をして太く長い金属の土台が入った歯は要注意です。残った自分の歯が薄いこと、金属と歯の方さが異なるので強い力がかかった場合弱い歯のほうがたわみに耐え切れず折れてしまいます。
歯肉の上に歯が全く残っておらず根しか残っていない歯は特に危険です。そのような方が冠が取れていらっしゃるのですが、歯が割れていないよういつも願うばかりです。

 

とにかく噛み癖に問題があったり、歯ぎしりをしている方はこのようなトラブルが多いのでご注意ください。そして歯は自然治癒しないところが多いので何か問題が起こったらお気軽に受診してください。

当院ではコロナ対策をしっかりと行っているのでご安心ください。